今思えば、何かに悩んでたんだと思う。
自分は何者なのか、なにがしたいのか。
なにかここではないどこかに
答えがあるような気がしていた。
そんな21歳の梅雨明けの夏、
思いたったように、自転車の旅にでた。
特に自転車が好きだったわけではなく、
自転車に乗るのは3年ぶりぐらいで、
自転車も3日前に、近所の自転車屋で買った。
日本一周するぞ!とか高い志とか情熱があったわけでもなく、
まずは行けるところまで、いってみようという感じ。
途中で日本一周している旅人に出会って、僕もできるかな、
と思って、挑戦することにした。
本当に旅の途中はクヨクヨしてた。
足が痛い、疲れた、早く帰りたい、
こんなことやっている自分は馬鹿だ、とか。
なんで途中で辞めなかったかというと、
途中で辞めたらカッコ悪いなとか、
電車で帰ると金かかるなとか、
そんな理由。
ただ、ずーっと自転車をこぎながら、
1人で何もやることもなくテントで寝ながら、
いろんなことを考えてた。
今となっては何を考えてたかは、
よく思い出せないが、
今の自分に大きい影響を与えたのは間違いない。
旅にでてから、いろんな体験があったし、
人の優しさにも触れることができた。
約20年前のことであるし、
思い出せる範囲ではあるが、
残しておこうと思う。