北海道の
また南下していた頃のこと。
昼間は暑いぐらいだが、夜になると、
極端に冷え込む。その日は特に寒い日だった。
公園にテントを張り、いつものTシャツ、
短パンでは無理で、雨でもないのに、
レインコートを着て、テントに入っていた。
寒くて、コンビニのおでんを食べ、
寝袋でねようとしているときにテントが揺れる。
なにかがぶつかっている。
耳をすますと、少年達の笑い声が聞こえる。
彼らがテントに石を投げていたようだ。
暗いし怖かった。どうしようと思ったが、
すぐにどこかにいったようだ。
寒いのに勘弁して欲しいと思いつつ、
そのまま眠りについた。
そして、夜が明けるぐらいのタイミングで
また、石の音で目が覚めた。
どうやら、夜の少年達が戻ってきたようだ。
流石に頭にきて外に出た。
自転車にのっている。
「何してるんだ、おまえら!」
大きな声で叫んだ。
驚いた少年たちは自転車で逃げる。
僕の自転車は荷物が多すぎて、
動かせる状態でないので、走っておいかける。
見失った。
諦めがつかず、近くを見渡すと、
自転車の少年を発見。
追いかけ、問いただす。
「お前が石を投げたのか?」
少年は、おびえた様子でいう。
「新聞配ってたとこなんですが・・・」
完全に人間違いだった。
謝ってテントに戻る。
急いで準備して、旅に出発した。